大田区大森駅ナカの歯医者さん、大森のよこすか歯科医院です。
今回のテーマは「定期検診を受けることで歯周病を確実に予防できるのか」です。
歯周病の予防方法をテーマにした時、必ず出てくるキーワードが「歯科医院の定期検診」です。
当院でも歯周病の予防として定期検診をすすめますが、
患者さんの立場で考えれば、日常生活の中で歯科医院に行くのは少々手間なのも確かでしょう。
そこで、定期検診を受けることでどの程度歯周病を予防できるのかについて考えてみます。
目次
まず言っておくと、定期検診を受ければ絶対に歯周病を予防できるとは限りません。
と言うのも、日常生活の過ごし方次第では定期検診の予防効果が失われてしまうからです。
例えば、「定期検診を受けているから歯磨きを適当にすましている」…これではダメですよね。
また、「定期検診を受けているけど喫煙している」…これも問題があり、
喫煙は歯周病になるリスクを5倍以上も高めてしまいます。
つまり、歯磨きの仕方や日常生活の過ごし方によっては、定期検診を受けても予防できないのです。
歯周病の予防方法を考えた時、その中の1つに定期検診が挙げられます。
しかし定期検診は予防方法のメインではなく、メインはあくまで毎日の歯磨きです。
また日常生活の過ごし方も重要で、なぜなら歯周病は生活習慣病でもあるからです。
毎日の歯磨きと日常生活の過ごし方…歯周病の予防において大切なのはこれら2つで、
定期検診はこれら2つの予防効果をさらに高めるためものです。つまり定期検診は予防のメインではなく、
「予防のメインの効果をさらに高めるためのもの」という位置づけになります。
定期検診では、歯周病の予防治療として3つのことを行います。
1つ目はブラッシング指導…これは正しい歯の磨き方を覚えるためのもので、
予防のメインである歯磨きの効果を高めることができます。
2つ目は生活習慣改善のアドバイス…これは患者さんの日常生活の過ごし方をヒアリングして、
歯周病になりやすい要因を排除できるよう、生活習慣改善のアドバイスをします。
つまり、予防のメインである日常生活の過ごし方において効果的なものです。
そして3つ目はお口のクリーニング…これは歯磨きでは除去しきれないプラークを除去して、
お口の中を綺麗にするためのものです。ブラッシング指導、生活習慣改善のアドバイス、お口のクリーニング、
定期検診では歯周病の予防としてこれら3つのことを行います。
定期検診を受けることで、歯周病の予防効果は確実に高まります。
ブラッシング指導によって歯磨きの精度が高まりますし、
生活習慣改善のアドバイスによって歯周病になりにくい日常生活の過ごし方が分かるからです。
これらをきちんと実践…つまり精度の高い歯磨きを毎日行い、さらに日常生活を正しく過ごせば、
定期検診のお口のクリーニングとあわせて大抵の歯周病は予防できるでしょう。
そして定期検診にはもう1つメリットがあり、それは歯周病を早期発見できることです。
定期検診では歯科医がお口の健康状態を確認しますから、
歯周病があった場合はその時点で発見して治療できるのです。
つまり、定期検診を受けることで歯周病の早期発見と早期治療が可能になるというメリットもあるのです。
以下のようなことをしてしまえば、せっかくの定期検診も予防効果が失われてしまいます。
・ブラッシング指導のとおりに歯を磨かない
・生活習慣改善のアドバイスを守らない
・1度しか定期検診を受けない
…ブラッシング指導や生活習慣改善のアドバイスを無視してしまえば、定期検診を受けた意味がなくなります。
また、いくらお口のクリーニングでプラークを除去してもそれは一時的なものですから、
1度定期検診を受けただけではやはり予防効果を高めることは不可能です。
ブラッシング指導と生活習慣改善のアドバイスをしっかりと守って実践し、
さらに3ヶ月~6ヶ月に1度の頻度で定期検診を受けてこそ、定期検診を受ける効果が得られます。
いかがでしたか?
最後に、定期検診を受けることで歯周病を確実に予防できるのかについてまとめます。
1. 定期検診を受ければ絶対に予防できるとは限らない :歯磨きの仕方などに問題があると予防できない
2. 定期検診は予防のメインではない :予防のメインは精密な歯磨きと日常生活を正しく過ごすこと
3. 定期検診で行う予防治療 :ブラッシング指導、生活習慣改善のアドバイス、お口のクリーニング
4. 定期検診を受けるメリット :予防効果が高まるだけでなく、歯周病を早期発見できる
5. 定期検診を受けても効果がない例 :ブラッシング指導や生活習慣改善のアドバイスを守らない
これら5つのことから、定期検診を受けることで歯周病を確実に予防できるのかについて分かります。
定期検診を受ければ絶対に歯周病を予防できるわけではなく、
歯磨きの仕方や日常生活の過ごし方次第ではむしろ予防効果は得られません。
つまり、精密な歯磨きと正しい日常生活の過ごし方ができてこそ定期検診の予防効果が高まるのです。
また、定期検診を受けることのもう1つのメリットを忘れてはならず、
歯周病を早期発見できるメリットによって、歯周病の進行を防いで歯を守ることができます。