年末年始は12月31日から1月3日まで休診となります。
年明けは1月4日から診療します。
大田区大森駅ナカの歯医者さん、大森のよこすか歯科医院です。
今回のテーマは「歯周病と虫歯の違い」です。
どちらも口腔内の病気としては一般的ですが、違いまで知っているという人は少ないですね。
例えば、歯周病も虫歯も同じ予防方法なのに関わらず、どちらか一方だけ引き起こすことがあります。
これもまた歯周病と虫歯の違いが理由になっており、今回はそんな歯周病と虫歯の違いを説明します。
歯周病は、文字どおり歯の周りの病気であって歯の病気ではなく、正確には歯肉の病気です。
プラークや歯石に潜む歯周病菌に感染することで引き起こされ、歯肉に炎症を起こします。
さらに進行すると顎の骨を溶かしていき、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。
一方虫歯は歯の病気で、歯周病同様にプラークや歯石に潜む細菌によって引き起こされます。
ただし要因となる細菌は歯周病菌とは全く別物で、虫歯を引き起こすのはミュータンス菌です。
ミュータンス菌が酸を出すことで歯が溶かされ、進行すると象牙質や神経まで虫歯に侵されます。
つまり、同じ口腔内の病気でも症状が起こる箇所に違いがあり、
歯周病は歯肉、虫歯は歯に症状があらわれるのです。これが歯周病と虫歯の根本的な違いです。
症状が起こる箇所が違うだけでなく、具体的な症状自体も歯周病と虫歯では全く違います。
歯周病は歯肉の炎症や顎の骨が溶けるといった症状で、直接的な痛みはありません。
進行すると歯がグラつきますが、痛みがない分初期段階では自覚症状がほとんどないのです。
一方虫歯は歯を溶かす病気で、歯に穴をあけて奥まで進行していきます。
虫歯が象牙質にまで進行すれば痛みを感じますし、神経にまで進行すれば痛みは激痛に変化します。
その点では歯周病に比べてハッキリとした自覚症状があるため、自身が虫歯だと気付くのも容易です。
こうした痛みの有無だけで判断すると、歯周病に比べて虫歯の方が嫌に思うかもしれません。
しかし歯周病は自覚症状が乏しい分、知らない間に重症化しやすいという怖さがあるのです。
「症状の違い」でも若干自覚症状に触れましたが、それぞれの正確な自覚症状にも違いがあります。
まず自覚症状に乏しい歯周病ですが、自覚症状が全くないわけではありません。
口腔内に細菌が増殖していることで口臭を感じますし、炎症の影響で歯肉が出血しやすくなります。
また、進行すると顎の骨が溶かされることで歯がグラつくようになります。
顎の骨が溶かされると歯肉が退縮するため、そのせいで歯が長くなって見えるのも歯周病の特徴です。
一方虫歯は「痛み」という分かりやすい自覚症状があります。象牙質が虫歯に侵された時点で痛みを感じ、
神経まで虫歯に侵されればその痛みは激痛になります。神経が死んでしまうと痛みはなくなりますが、
それでも虫歯はまだ進行していくので例え痛みがなくなっても治療は絶対に必要です。
症状が違えば当然治療の方法も違うため、歯周病と虫歯とでは治療方法が全く異なります。
歯周病治療の基本はプラークや歯石の除去、さらには患者さんによるプラークコントロールです。
口腔内を清潔にすることが歯周病治療のメインであり、正しい歯磨きの方法の指導も行います。
ただし進行度によってはこれだけで完治せず、その際は歯肉を切開する歯周外科手術が必要です。
一方虫歯治療の基本は歯を削ることで、こちらの方が治療内容をイメージしやすいという人が多いですね。
歯を削って細菌を除去した後に詰め物や被せ物で対処する、これが虫歯治療の流れです。
ただし虫歯の場合も歯周病同様、進行度によっては全く別の治療が必要になります。
神経の除去、根管治療、さらには歯を削る範囲も進行度によって大きく異なります。
いかがでしたか?
最後に、歯周病と虫歯の違いについてまとめます。
これら4つのことから、歯周病と虫歯の違いが分かります。
このように比べるとそれぞれの違いがよく分かり、同時にそれぞれの怖さもまた実感できます。
歯周病は痛みがないものの顎の骨を溶かし、最終的に歯が抜け落ちてしまう事態を招きます。
虫歯は歯だけでなく神経を破壊しますし、最終的には血管に侵入して身体中に虫歯の菌を回してしまいます。
どちらも絶対に治療が必要ですし、放置すれば自身の健康に関わる大きな問題を引き起こすのです。
歯科医院で定期検診を受ける習慣を身に付け、どちらも徹底予防を考えてください。
大田区大森駅ナカの歯医者さん、大森のよこすか歯科医院です。
今回のテーマは「歯の失う原因の1位が歯周病なのは本当なのかについて」です。
日本人が歯を失う原因として常にトップに君臨しているのが歯周病です。
その点では既にテーマとしての結論は出ており、歯を失う原因の1位が歯周病というのは本当です。
考えなければならないのは、なぜ1位になるほど多くの人が歯周病に悩まされているのかということで、
いわば歯周病が歯を失う原因のトップになってしまっている理由を考えてみます。
歯周病には虫歯の痛みのような分かりやすい自覚症状がありません。
口臭や歯肉の腫れなどの自覚症状があるものの、自身では気付きにくいのです。
このため自身が歯周病であることに気付かず、気付いた時には進行してしまっているケースがほとんどです。
当然治療も遅れますし、進行の度合いによっては歯が残せないこともあります。
歯周病は重症化すると顎の骨が溶かされて歯が抜け落ちてしまいますが、
発覚と治療が遅くなりがちな分重症化しやすく、手遅れという形で歯を失ってしまうのです。
虫歯に対して人が敏感なのは、虫歯になると歯が痛むからです。
痛みを嫌うのは人として当然の感情ですし、だからこそ誰もが虫歯治療や予防を心掛けています。
一方、歯周病はそんな虫歯に比べると軽視されがちな意見をよく耳にします。
「痛みがないから問題ない」と捉えてしまい、例え歯周病を自覚していても放置する人が多いのです。
この問題を改善するには、歯周病に対するそもそもの考え方を改める必要があります。
治療するかどうかの基準を痛みの有無で判断する、この考え方は厳禁です。
歯周病の予防方法自体は簡単で、口腔内を常に清潔にしていればそれで歯周病は防げます。
しかし、実際にそれを徹底しようとすると難しい部分がいくつかあるのです。
目に見えないプラークを完全に除去するのは不可能ですし、プラークは時間が経つと歯石に変化します。
歯石はブラッシングでは除去できないですし、歯石の中には億単位の数の細菌が潜んでいます。
プラークの完全な除去が難しい上に時間が経つと歯石に変化する、
さらに歯石になってしまえばより歯周病になる危険性が高まる、これらの理由で予防が難しいのです。
実は歯周病は生活習慣病ともいわれており、日常生活が要因で引き起こされることがあります。
具体的には疲労、ストレス、喫煙などが歯周病の要因となり、どれも現代社会で防ぐことは困難です。
喫煙は禁煙の意志次第で改善できますが、疲労やストレスが皆無な生活を過ごすのは不可能でしょう。
つまり、社会人として生活している以上は常に歯周病になるリスクが付きまとうわけで、
それが日本人の成人の7割以上が歯周病であるという結果にあらわれているのです。
いくら丁寧に歯磨きしていても、こうした日常生活が要因で歯周病になることもあるのです。
これだけ歯周病の問題が深刻な以上、どうやって予防するかが大切なポイントになってきます。
そして、上記で説明したように歯磨きだけでは予防は不充分です。
そこでおすすめしたいのが、歯科医院で定期検診を受けることです。
口腔内のクリーニングによってプラークだけでなく歯石も除去できますし、
正しい歯磨きの方法を指導してもらえるので毎日のブラッシング効果も高まります。
また、定期検診を受けていれば仮に歯周病になっても早期発見と早期治療が容易になります。
ちなみに、歯科医院の定期検診は歯周病だけでなく虫歯予防にも効果的です。
いかがでしたか?
最後に、歯の失う原因の1位が歯周病なのは本当なのかについてまとめます。
これら5つのことから、歯の失う原因の1位が歯周病なのは本当なのかが分かります。
歯を失う原因の1位が歯周病なのは事実であり、その現状に至っている理由が今回の説明で分かります。
歯を失うという点から、歯周病は高齢の人だけに起こる病気のように思われがちです。
しかしそれは間違いで、歯肉がある時点で誰だって歯周病になる可能性があります。
つまり、大人はもちろん小学生の子供でさえも歯周病になる可能性があるのです。
口腔内の病気といえば真っ先に虫歯を想像しがちですが、歯周病への注意も忘れてはいけません。
大田区大森駅ナカの歯医者さん、大森のよこすか歯科医院です。
今回のテーマは「歯周病の痛みと症状について」です。
口腔内の病気を考えた時、誰もが真っ先に気にするのは「痛み」でしょう。
例えば、虫歯の痛みは頭痛や腹痛とは全く違ったつらさがありますし、口の中が痛むのはつらいものです。
そこで歯周病についての痛みの有無をここで説明し、それに沿って具体的な症状にも触れていきます。
痛みというのは言わば自覚症状の一つですが、歯周病にはそれがありません。
つまり痛みはないのです。ただし、自覚症状という点で説明すれば全く別の自覚症状が起こります。
まず、口腔内が歯周病菌にまみれることで細菌が増殖し、その影響で口臭がするようになります。
さらに歯肉が変色する上に腫れるため、食事や歯磨きの際に歯肉から出血しやすくなるのです。
また、進行すると歯がグラつくようになりますし、歯肉が退縮して歯が長く見えるようになります。
歯のグラつきは進行度に比例して酷くなり、最終的には歯が抜け落ちるくらいの状態になります。
歯周病になると歯肉に炎症が起き、除去に顎の骨が溶かされていきます。
顎の骨は歯を支える役割を果たしているため、溶けてしまうことで歯は安定性を失います。
そのせいでグラつくようになり、一定以上顎の骨が溶かされると歯が抜け落ちてしまいます。
また、歯と歯肉の間には「歯周ポケット」と呼ばれる隙間がありますが、歯周病になるとこの隙間深くなります。
この歯周ポケット内にも細菌が溜まるため、口腔内で細菌が大量に増殖してしまいます。
これが歯周病の症状ですが、正確にいえばこれは歯周病の症状の流れです。
と言うのも歯周病は進行する病気ですから、これらの症状は進行度に沿って起こるのです。
では、以下の項目で進行度に沿った症状について分かりやすく説明していきます。
歯肉が炎症を起こすため、初期段階の歯周病では歯肉が腫れて変色します。
歯周ポケットの深さは3ミリ~4ミリ程度でそれほど溝は深くないですし、
歯肉の炎症以外の大きな症状はありません。このため、自身が歯周病であることすら気付きにくいでしょう。
ちなみに歯肉の変色についてですが、健康な状態の歯肉は綺麗なピンク色をしています。
歯周病になるとこれが炎症の影響で赤くなったり、紫色になったりするのです。
逆にいえば、歯肉が赤や紫になっていたらそれは炎症を起こしている可能性があり、歯周病を疑うべきです。
中期段階では歯周ポケットの深さが4ミリ~5ミリ程度になります。
歯周病になると顎の骨が溶かされていきますが、それを自覚するのがこの中期段階です。
中期段階になるとある程度顎の骨が溶かされているため、歯が不安定になります。
このため、食事で噛んだ際や歯に触れた際に歯が動く、もしくはグラつくといった症状が起こります。
さらに初期段階で起こっている症状が酷くなり、炎症は赤黒く腫れてより目立ったものになりますし、
それに伴って歯肉からも出血しやすくなります。多くの人はこの時点で歯周病だと自覚します。
重度段階では歯周ポケットの深さが5ミリ以上になり、炎症もさらに悪化します。
変色するというよりは赤くブヨブヨとした状態の歯肉になり、歯肉自体も全体的に退縮して下がります。
これは顎の骨が溶かされていることが原因で、歯肉が退縮することで歯の根元が露出して長く見えます。
また、露出した歯の根元はエナメル質に覆われていないため刺激に敏感です。
このため、熱いものや冷たいものを口にした時、虫歯の時と同様にしみる、痛むといった症状が起こります。
歯は抜け落ちるほどグラグラになっており、治療しても歯が残せない可能性があります。
いかがでしたか?
最後に、歯周病の痛みと症状についてまとめます。
これら5つのことから、歯周病の痛みと症状について分かります。
虫歯のような激痛がないものの、その分知らない間に進行しやすいのが歯周病の特徴です。
痛みがないことで軽視されがちな歯周病ですが、最終的には歯を失ってしまう怖い病気です。
ちなみに予防方法は虫歯と同じで、毎日のブラッシングに加えて歯科医院での定期検診が効果的です。
また、定期検診を受けていれば予防はもちろん、初期段階でも発見できるという大きなメリットがあります。
日本人の成人の約7割が歯周病といわれており、実は歯周病はそれほど深刻な問題になっているのです。