大田区大森駅ナカの歯医者さん、大森のよこすか歯科医院です。
今回のテーマは「インプラントができないケース」です。
歯を失った時、入れ歯よりもインプラントを希望する人が増えてきています。
しかし、歯を失ったからといって絶対にインプラントできるとは限りません。
と言うのも、患者さんの状態によってはインプラントできないケースがあるからです。
では、どのようなケースだとインプラントできないのでしょうか。
目次
一般的には18歳未満の人で、歯科医院によっては20歳未満の人はインプラントできないと告知しています。
インプラントに年齢制限はないのですが、18歳未満の人だとまだ顎の骨が成長途中の可能性があります。
ちなみに永久歯は16歳前後に生えそろいますが、顎の骨はそれ以降も成長していきます。
インプラントは顎の成長が止まっていることが重要なポイントであり、
これは成長途中でインプラントすることで最終的な仕上がりに不具合が生じるリスクがあるからです。
その点を考慮して、顎の骨が成長途中だと考えられる年齢の人にはインプラントできないのです。
上記でも説明したとおり、インプラントに年齢制限はありません。
しかし高齢の人だとインプラントできないケースがあり、それは体力的な問題が出てくるからです。
インプラントは手術を必要とするため、まずその手術に耐えられる体力がなければなりません。
さらに治療期間も長いため、それだけの期間通院できる体力もなければなりません。
いずれにおいても体力的に問題があると判断された場合、インプラントはできないでしょう。
逆に言えば、例え高齢の人でも体力的に問題なければインプラントできます。
重度の歯周病の人は顎の骨が溶かされてしまっています。
インプラントではこの顎の骨にインプラント体を埋め込むため、
顎の骨が溶かされてしまっているとインプラントを埋め込めないのです。
つまり、「顎の骨がインプラントを埋め込める状態ではない」というのがインプラントできない理由です。
この場合は、骨移植などで充分な顎の骨の量を確保してからインプラントする流れになりますが、
状態によってはそれでもインプラントできないため、絶対にできるとは断言できません。
持病が原因でインプラントできないケースもあり、
例えば心臓病、糖尿病、骨粗しょう症の人はインプラントできないと考えた方が良いでしょう。
まず心臓病の人ですが、これは手術によって心臓に負担が掛かってしまうことが理由です。
次に糖尿病の人ですが、糖尿病になると血流が悪くなってしまうため、
その影響でインプラントの装着が困難になるのです。隙間が生じるような不完全な状態で装着してしまえば、
後に歯周病が起こる可能性が高いですし、何よりインプラントの安定性にも問題が出てきます。
そして骨粗しょう症の人は骨が脆いため、インプラントを埋め込むとなるとリスクが高すぎるのです。
喫煙している人でもインプラントをすることは物理的に可能ですが、
実際にはできないと歯科医に判断されるケースが多いでしょう。
なぜなら、インプラントすること自体は可能でも今後の安全において問題があるからです。
ニコチンや一酸化炭素は血流を悪くさせますし、血流が悪くなれば唾液の分泌量も低下します。
殺菌効果のある唾液の分泌量が低下すれば、歯周病が起こってインプラントの脱落を招きかねません。
タバコを吸わなくても歯周病が起こる可能性はありますが、
喫煙している人はそのリスクが格段に高まるため、安全性を考えてインプラントできないのです。
いかがでしたか?
最後に、インプラントができないケースについてまとめます。
1. 若い人 :顎の骨が成長途中だとインプラントの仕上がりに不具合が生じる可能性があるため
2. 高齢の人 :手術や長期間の通院が体力的に困難と判断された場合はインプラントできない
3. 重度の歯周病に掛かっている人 :顎の骨が溶かされているため、インプラント体を埋め込めない
4. 特定の病気に掛かっている人 :心臓病、糖尿病、骨粗しょう症の人はインプラントできないことがある
5. 喫煙している人 :タバコを吸わない人に比べて歯周病になるリスクが高く、安全上の問題でできない
これら5つのことから、インプラントができないケースについて分かります。
物理的に不可能なケースはもちろん、後の安全性に問題があると判断された場合もインプラントできません。
ただし、ここでお伝えしたケースでもインプラントできるケースもあります。
このため、インプラントを希望するならまずは歯科医に相談することをおすすめします。
また、現時点でインプラントできなくても別の治療で対処すればできるようになるケースもありますが、
その場合は別の治療によってさらに費用が掛かるため、その点は必ず確認しておきましょう。