大田区大森駅ナカの歯医者さん、大森のよこすか歯科医院です。
今回のテーマは「歯周病と虫歯の予防方法の違い」です。
歯周病と虫歯は全く異なった病気ですし、それは敢えて説明するまでもないでしょう。
では、歯周病と虫歯が別物である以上、予防方法においてはどうなのでしょうか。
全く異なった病気であるからには予防方法も異なるというのが当然の発想ですし、
ここでは歯周病と虫歯の予防方法は違うのかについて説明していきます。
目次
歯周病も虫歯も、プラーク内の細菌によって引き起こされます。
症状を引き起こす細菌の種類は異なるものの、どちらの細菌もプラーク内に潜んでいる点では同じです。
このため、歯周病も虫歯も予防方法はほぼ同じですし、その基本は毎日の歯磨きになります。
ちなみに歯周病は歯肉の病気なので、予防の上では特に「歯と歯肉の間」を綺麗にしなければなりません。
一方虫歯は歯の病気なので、予防の上では特に「歯と歯の間」を綺麗にしなければなりません。
このため予防方法は同じでも、予防のポイントとなる箇所には違いがあるのです。
「歯磨きの時にはデンタルフロスや歯間ブラシを使った方が良い」…そう聞いたことがある人も多いでしょう。
これは確かに事実であり、デンタルフロスや歯間ブラシを使用することでプラークの除去率は2割高まります。
では、デンタルフロスと歯間ブラシの違いは何だと思いますか?
実は、デンタルフロスは虫歯予防向けのものであり、歯間ブラシは歯周病予防向けのものなのです。
デンタルフロスは「歯と歯の間」という虫歯を引き起こしやすい箇所を綺麗にするためのものであり、
歯間ブラシは「歯と歯肉の間」という、歯周病を引き起こしやすい箇所を綺麗にするためのものだからです。
歯周病と虫歯は同時に引き起こされるとは限らず、どちらか一方だけ起こることもあります。
では、同じ予防方法でありながらなぜ一方だけ起こるのか?…そういった質問を受けることがあります。
これについてお答えすると、「それぞれの症状を引き起こす細菌の種類が異なるから」です。
歯周病菌を除去できても虫歯菌を除去できていなければ歯周病だけ起こりますし、その逆だってあり得ます。
例えるなら、「インフルエンザにはならなかったけど風邪をひいた」というのと同じです。
どちらも手洗いうがいが予防の基本であるものの、原因となる菌は全く異なります。
このため、インフルエンザと風邪のどちらか一方だけ起こることは普通にあり得ますし、
むしろ同時に起こる方が稀なケースでしょう。
歯周病と虫歯はよく比較対象になりますが、厄介さで言うならどちらも厄介で深刻な病気です。
最も、歯周病は虫歯のように痛まない分、虫歯の方が嫌だと人の方が多いかもしれません。
確かに虫歯の痛みはつらいですから、その点だけで考えるなら虫歯は厄介な病気です。
しかし、歯周病は痛みがないことで気付きにくいため、虫歯よりも重症化しやすい傾向があるのです。
実際に歯周病は日本人が歯を失う要因のトップになっていますし、歯周病と虫歯はどちらも厄介で深刻です。
このため、どちらの予防も大切ですしもし起こった際にはいち早く治療しなければなりません。
歯周病も虫歯も予防に欠かせないのが定期検診です。
逆に言えば、歯科医院で定期検診を受ければ歯周病と虫歯の両方を予防できます。
お口のクリーニングではプラークだけでなく歯石も除去できますし、
正しい歯磨きの方法を教わることで毎日の歯磨きの精度を高めることができるのです。
また、定期検診ではお口の中の状況のチェックも行います。
このため、仮に歯周病や虫歯になっても初期段階で発見できるのです。
初期段階で発見できれば治療の簡単ですし、歯を失うような危険な事態に陥ることもありません。
いかがでしたか?
最後に、歯周病と虫歯の予防方法の違いについてまとめます。
これら5つのことから、歯周病と虫歯の予防方法の違いが分かります。
「しっかりとした歯磨きでプラークを除去して歯科医院で定期検診を受ける」、
これが歯周病や虫歯の予防の基本ですし、予防方法に大きな違いはありません。
これを徹底すればそれだけで歯周病や虫歯は高い確率で予防できます。