大田区大森駅ナカの歯医者さん、大森のよこすか歯科医院です。
今回のテーマは「歯磨き時に起こる歯肉からの出血について」です。
歯磨きをしている時、歯肉から出血してしまった経験のある人も多いと思います。
最も、出血と言ってもドクドクと血が流れるほどの事態ではないため、
例え歯肉から出血したとしても深く考えずにそのまま放置してしまうことが多いでしょう。
でもそれはお口が発しているSOSかもしれません。歯肉から出血した場合は歯周病の可能性があるのです。
最も可能性が高いのは歯周病
歯磨きした時に歯肉から出血する原因としては、以下のようなことが考えられます。
・ブラッシングが強すぎる
強く磨くことが歯を綺麗にすると考えている人がいますが、それは違います。
強く磨きすぎると逆に歯を傷つけてしまいますし、歯肉まで傷つけてしまうことで出血を招きます。
この場合は正しい歯磨きの仕方を知る必要があり、歯科医院でブラッシング指導を受けるのがおすすめです。
・歯ぎしり
酷い歯ぎしりをすると、それによって歯が揺らされて歯肉が炎症を起こします。
そして、歯肉が炎症を起こすことで歯肉から出血しやすくなるのです。
それ以外にも、歯ぎしりはエナメル質を傷つけるなどの問題が起こります。
・喫煙の影響
喫煙することで毛細血管が収縮され、それによって血流が悪くなります。
血流が悪くなると歯肉が腫れてしまい、この状態になると歯肉から出血しやすくなります。
他にも喫煙は歯周病になるリスクを高める、免疫機能を狂わせるなどの問題が起こります。
…これらの原因が考えられますが、歯肉からの出血で最も可能性が高いのはこの中のどれでもありません。
では最も可能性が高い原因は何か?…それは歯周病です。
割合で示せば、歯肉からの出血の原因のおよそ90%が歯周病によるものだと言われています。
歯周病で歯肉から出血する理由
歯周病になった場合、歯磨きだけでなく食事の時にも歯肉から出血しやすくなります。
さて、そもそもなぜ歯周病になると歯肉から出血しやすくなるのでしょうか。
それは歯肉が炎症を起こすからで、元々歯肉には多くの毛細血管が存在しています。
そして毛細血管の集まる歯肉が炎症を起こすことで、ささいな刺激に対して出血しやすくなるのです。
歯磨きによるブラッシング、食事の噛む行為、これらがいずれも刺激となって歯肉からの出血を招きます。
これは初期の歯周病で起こる症状ですが、進行すれば歯肉の内側からも出血するようになります。
歯肉から出血しても歯磨きは必要
歯磨きしている時に歯肉から出血した場合、そのまま歯磨きを続けて良いのか迷ってしまうと思います。
これについて回答すると、歯肉から出血した場合も歯磨きはしてください。
と言うのも、歯周病を治す上で欠かせないのはプラークコントロール…つまり歯磨きだからです。
とは言え、歯ブラシに血がついてしまうのはあまり良い気分ではないでしょう。
このため、一時的にブラシの部分や柔らかい歯ブラシを使用するなどの工夫、
さらには歯周病対策となる歯磨き粉を使用するのも良いですよ。
歯科医院で治療を受ける
歯周病になった場合は歯科医院での治療が必要です。
上記で「歯周病を治すにはプラークコントロールが必要」とお伝えしましたが、
だからと言って歯科医院に行かずに歯磨きだけをしていても歯周病は治りません。
そもそも、プラークコントロールを実践するには正しい歯磨きの仕方で磨かなければならないですし、
正しい歯磨きの仕方を覚えるには歯科医院でブラッシング指導を受けなければなりません。
また、歯周病であるからには歯石がついている可能性が高いですが、歯石は歯磨きでは除去できないのです。
さらに、実際には別のことが原因で歯肉から出血している可能性もあるわけです。
これらの理由から歯肉から出血した時には歯科医院に行く必要がありますし、
それが歯周病によるものであれば尚更です。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、歯磨き時に起こる歯肉からの出血についてまとめます。
1. 最も可能性が高いのは歯周病 :歯ぎしりなどが原因の可能性もあるが、最も可能性が高いのは歯周病
2. 歯周病で歯肉から出血する理由 :毛細血管の集まる歯肉が炎症を起こすことで出血しやすくなる
3. 歯肉から出血しても歯磨きは必要 :ブラシの部分が柔らかい歯ブラシや、歯周病対策の歯磨き粉を使用
4. 歯科医院で治療を受ける :歯周病になった場合は歯科医院で治療しなければならない
これら4つのことから、歯磨き時に起こる歯肉からの出血について分かります。
歯磨き時に歯肉から出血した時には何が原因と考えられるのか?…可能性の高さで言えば歯周病です。
本当に歯周病なら治療が必要ですし、もしかすると別のことが原因で歯肉から出血したのかもしれません。
どちらにしても必要なのは歯科医院に行くことです。
歯周病であれば歯科医院で治療しなければ治らないですし、
別のことが原因であったとしても歯科医院で診察を受ければその原因が分かります。