大田区大森駅ナカの歯医者さん、大森のよこすか歯科医院です。
今回のテーマは「インプラント治療の説明」です。
インプラント治療は画期的でありながらも、まだまだ一般的な治療とまではなっていません。
実際、「失った歯を取り戻せる」などのキャッチフレーズは知っていても、
具体的にどんな治療方法なのかを知らないという方も多いでしょう。
そこで、ここではインプラント治療についての説明をしていきます。
治療方法
インプラントの治療方法を簡単に説明すると、
「顎の骨に人工の歯の根を埋め込んで人工の歯を被せる」というものです。
人工の歯と聞くと入れ歯を連想するでしょうが、入れ歯の場合は装着しているだけあって歯の根はありません。
例えるならキャップを被せているだけの状態に等しいですから、不安定で簡単に外れてしまうのです。
その点インプラントは人工の歯の根を埋め込んだ上に人工の歯を被せますから、
入れ歯のように外れてしまうことはなく、天然の歯とほぼ同じ感覚を再現できるのです。
インプラントの構造
インプラントは3つの構造に分かれています。
まずインプラント体と呼ばれるもので、これが人工の歯の根の役割を果たします。
そして上部構造…これは被せ物であり、人工の歯の役割を果たします。
さて、このインプラント体と上部構造は直接つなげることができません。
そこで使用されるのがアバットメントというもので、
これがインプラント体と上部構造を連結させる役割…つまりジョイント役を果たします。
つまりインプラントは人工の歯の根であるインプラント体、
人工の歯である上部構造、これらを連結するアバットメントの3つのパーツでできています。
費用
インプラント治療は基本的に健康保険が適用されないため、費用は高くなります。
歯科医院や使用する素材によって費用は異なるので一概には言えないものの、
相場としては1本30万円~45万円ほどになっています。
また、平成24年以降はインプラント治療でも一部健康保険が適用されるようになりました。
しかしその条件は非常に厳しく、治療の理由や顎骨の欠損状態、
治療を受ける歯科医院の体制が関係してきます。
治療の流れ
インプラント治療は手術を伴うため、お口や身体の健康状態によっては治療を受けられません。
このためまずは精密検査を行い、治療内容や費用を説明するためのカウンセリングも行います。
その後一次手術によって人工の歯の根…つまりインプラント体を顎の骨に埋めこみます。
手術後は定着期間を設けてインプラント体が骨としっかり結合するのを待ち、
定着後に二次手術によってアバットメントの装着を行います。最後は上部構造となる被せ物を立てて完了ですが、治療後はメンテナンスのための通院が定期的に必要になります。
インプラントの欠点
インプラントと比較対象になるのが入れ歯ですが、全てにおいて入れ歯よりも優れているわけではありません。
確かに仕様や快適さは天然の歯に近いインプラントの方が遥かに優れていますが、
その一方で欠点もあるのです。ちなみに、インプラントには以下のような欠点があります。
費用が高い
健康保険が適用されないため、インプラント治療は費用が高くなっています。
格安インプラントというものもありますが、あまりに安い場合は粗悪な素材を使用している可能性があります。
治療にリスクを伴う
手術を必要とする治療のため、入れ歯に比べて治療にリスクが伴います。
例え信用できる歯科医院でも、リスクを完全にゼロにすることはできません。
誰でも治療を受けられるわけではない
お口や身体の健康状態によっては治療を受けられないことがあります。
また、長期間通院する体力がないと判断された場合も治療が受けられません。
長期間の通院が必要
数ヶ月以上の通院が必要になり、さらに治療後もメンテナンスのための通院が必要です。
その都度費用はかかりますし、通院のための交通費も考えなければなりません。
治療できる歯科医院が限られる
手術を必要とする治療のため、インプラント治療は全ての歯科医院で行っているわけではありません。
このため、住んでいる地域や場所によっては治療を受けられる歯科医院を探すだけで苦労します。
…インプラント治療にはこうした欠点があり、
これらの欠点をまとめると入れ歯に比べて「お手軽さがない」ということになります。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、インプラント治療の説明についてまとめます。
1. 治療方法 :手術によって顎の骨に人工の歯の根を埋め込み、その上から人工の歯を被せる
2. インプラントの構造 :インプラント体、上部構造、アバットメントの3つのパーツからなっている
3. 費用 :相場としては1本30万円~45万円くらい
4. 治療の流れ :精密検査とカウンセリング後に手術、期間を空けて2度目の手術、その後はメンテナンス
5. インプラントの欠点 :「費用が高い」や「治療期間が長い」など、入れ歯に比べてお手軽さがない
これら5つのことから、インプラント治療の説明について分かります。
美しい上部構造で見た目が美しく、なおかつインプラント体を埋め込むことで安定させ、
それによって天然の歯に近い感覚を再現できるのがインプラント治療です。
その一方で治療においては手術を伴うためリスクが発生しますし、
費用の高さや治療期間の長さ、治療を受けられる歯科医院の少なさが欠点です。
利点と欠点をしっかり把握した上で、インプラント治療を受けるかどうかを考えましょう。