歯磨きする時には歯間ブラシを使った方がいいですか?

大田区大森駅ナカの歯医者さん、大森のよこすか歯科医院です。
今回のテーマは「歯磨きする時には歯間ブラシを使うべきか」です。
歯磨きは歯ブラシだけという人がほとんどですが、多くの歯科医はそうではありません。

実際に歯科医院で歯科医と会話すると分かると思いますが、
歯磨きの時には歯ブラシだけでなくデンタルフロスや歯間ブラシを使う歯科医がほとんどです。
そこまで多くの歯科医が使用している以上、デンタルフロスや歯間ブラシは使うべきなのでしょうか?

ここでは歯間ブラシをテーマにして、歯磨きの時に歯間ブラシを使う必要性について考えていきます。
デンタルフロスとの違いについても説明していくので、
既にデンタルフロスを使っているという人も一つの知識としてぜひ知っておいてください。

1. 歯間ブラシの役割

歯間ブラシと使うといっても、あくまで歯磨きのメインは歯ブラシによるブラッシングです。
歯間ブラシはそんなブラッシングで落とせない汚れを除去するためのものです。
具体的には歯と歯肉の間であり、ここに溜まったプラークはブラッシングでは除去しにくいのです。

その点歯間ブラシならその箇所の汚れを綺麗に除去できるため、ブラッシングによる磨き残しを減らせます。
ちなみに歯と歯肉の間の汚れは歯周病を招きやすく、
それを綺麗にできるところから歯間ブラシは歯周病予防に効果的とされています。
>

2. プラークの除去率

歯磨きの際、歯ブラシしか使用しない場合のプラークの除去率はおよそ6割とされており、
どんなに丁寧に磨いてもプラークの4割が依然残っているのです。
これは、歯ブラシではどうしても行き届かない箇所があり、そこにあるプラークが残ってしまうのが原因です。

一方、歯間ブラシを使用すればプラークの除去率が2割以上高まるため、
歯ブラシと合わせると歯磨きによって8割以上のプラークを除去できるのです。
この点から分かるとおり、歯間ブラシを使った方が虫歯や歯周病を予防しやすくなるのです。

3. 歯間ブラシのサイズ

市販されている歯間ブラシを見るとすぐに分かりますが、歯間ブラシにはサイズが存在します。
基本的にはSSS、SS、S、M、Lの5種類ですが、メーカーによってはそれ以上種類が存在するものもあります。
さて、この中でそれを選ぶかですが、正直おすすめのサイズをここで断言することはできません。

人によって合うサイズは異なりますし、歯間部の大きさというのは自分でも判断しづらいからです。
このため、まずは小さなサイズから試してみるのが基本です。
そうすれば、サイズが大きすぎて歯間ブラシを無理やり押し込んでしまうような事態を回避できるからです。

4. デンタルフロスとの違い

歯間ブラシにおいて誰もが最も気になるのが、デンタルフロスとの違いです。
歯磨きの効果を高めるという点では同じですが、磨く箇所や効果はそれぞれ全く違います。
上記でも説明しましたが、歯間ブラシは歯と歯肉の隙間を磨くためのものであり、歯周病予防に最適です。

一方デンタルフロスは歯と歯の間の隙間を磨くためのものであり、虫歯予防に最適とされています。
これは、歯と歯の間の隙間が最も虫歯の発生しやすい箇所であるからです。
プラークの除去率を比較すると、数値的には歯間ブラシの方が若干プラークの除去率は高くなります。

5. デンタルフロスよりも歯間ブラシがおすすめのケース

デンタルフロスと歯間ブラシ、どちらを使用するか悩む人もいると思います。
もちろん両方使用するという方法もありますが、明らかに歯間ブラシの方がおすすめのケースを説明します。
まず、歯周病などによって歯肉が下がり、歯間部が広くなっている人です。

歯間部が広くなればそこに細菌が溜まりやすくなるため、それを除去する意味で歯間ブラシが効果的です。
次に、治療によってブリッジを使用している人です。
これは、ブリッジによって繋がった部分にはデンタルフロスが通らないからです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯磨きする時には歯間ブラシを使うべきかについてまとめます。

  1. 歯間ブラシの役割 :歯ブラシで綺麗にできない歯と歯肉の間を磨く。歯周病予防に最適とされている
  2. プラークの除去率 :プラークの除去率が2割以上高まるため、歯ブラシだけの人は使用すると良い
  3. 歯間ブラシのサイズ :個人差があるのでおすすめは言えないが、最初は小さなサイズから試すと良い
  4. デンタルフロスとの違い :デンタルフロスは歯と歯の間の隙間を磨き、虫歯予防に最適とされている
  5. デンタルフロスよりも歯間ブラシがおすすめのケース :ブリッジを使用している人や歯間部が広い人

これら5つのことから、歯磨きする時には歯間ブラシを使うべきかが分かります。
プラークの除去率から分かるとおり、歯ブラシだけの歯磨きではお口の中を完全に綺麗にはできません。
その意味でも、歯間ブラシは使った方が良いでしょう。
ちなみに使用する頻度は1日1回、時間を掛けて歯磨きできるタイミングで使用してください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

「その人医療」をコンセプトとして掲げ、日々診療を行っています。
医療を受けるその人の、その後の人生までを視野に入れて診療を行い、良きパートナーとして今後のお付き合いをさせていただきたい。
そういった想いを持って「歯科」という切り口からアプローチしています。

目次