大田区大森駅ナカの歯医者さん、大森のよこすか歯科医院です。
今回のテーマは「噛み合わせの悪さによる悪影響」です。
噛み合わせが悪いのが良くないのは誰もが知っていることですが、
それに対して虫歯や歯周病のように危機感を持っていない人がほとんどです。
しかし、噛み合わせが悪いことは身体に様々な悪影響をもたらします。
もしあなたが今何らかの体調不良で悩んでいるなら、それは噛み合わせの悪さが原因なのかもしれません。
そこで、ここではそんな噛み合わせの悪さによって起こる悪影響について解説していきます。
1. 虫歯になりやすくなる
虫歯の要因である虫歯菌はプラークの中に潜んでいます。このプラークは歯磨きで除去できますが、
実は歯と歯が当たったり、ものを噛んだりする時にも歯からこぼれ落ちていきます。
しかし、噛み合わせが悪ければ噛んだ時に当たらない歯もあるため、
こうした自然なプラークの除去ができなくなるのです。
さらに噛み合わせが悪い人の多くは歯並びも悪く、歯並びが悪いことで歯磨きがしにくくなります。
自然にプラークが除去できない点も歯磨きがしにくい点も、プラークを残してしまう要因になるため、
口の中で細菌が増殖しやすくなり、虫歯を引き起こしやすくなってしまうのです。
2. 肩こりや頭痛を引き起こす
一見何の関係もなさそうですが、肩こりや頭痛で悩んでいる人は噛み合わせの悪さが原因かもしれません。
と言うのも、噛み合わせが悪いことで肩こりや頭痛を引き起こしてしまうからです。
まず肩こりについてですが、噛む筋肉の中には広頸筋がありますが、これは首から肩にかけて繋がっています。
噛み合わせが悪いと筋肉のバランスが悪くなるため、広頸筋が影響を受けて肩が凝りやすくなるのです。
また、頭痛においても同じようなことが言えます。噛む筋肉の中には側頭筋がありますが、
これは顎の関節から頭の横にかけて繋がっており、
やはり噛み合わせの悪さによる影響で側頭筋が緊張してしまい、それが頭痛を引き起こす要因になるのです。
3. 歯科治療の精度が落ちる
噛み合わせが悪い人は歯が斜めになっていたりデコボコした状態になっていたりするため、
歯科治療が難しくなります。その結果、治療によって歯が割れる、
神経に近づきすぎて痛くなるなどのトラブルが起こり得ます。
また、歯並びが悪い場合は歯並びが良い人に比べると虫歯などを見つけにくくなるため、
歯に何らかの症状が起きていた場合でも歯科医がそれに気付きにくくなるのです。
ちなみに、虫歯を見つけにくいという点は歯科医に限ったことではなく、
自身で歯をチェックしようと思ってもうまく確認できず、初期段階の虫歯に気付くきっかけを失ってしまいます。
4. コンプレックスを招く
噛み合わせが悪ければ歯の位置がズレていることが予想できますし、顎の形にも影響を与えます。
そして、顎の形が不自然になってしまえば、それは顔の輪郭そのものに影響を与えることになります。
また、年齢が高くなることで噛み合わせの悪さが原因で発音もしづらくなってきます。
このような歯並び、顎の形、顔の輪郭、発音のしづらさはどれも自身のコンプレックスに繋がります。
こうしたコンプレックスは人との付き合いに関わってきますし、
身体だけでなく心の問題にも発展してしまうのです。
5. 顎関節症になりやすい
そもそも顎関節症は噛み合わせの悪さとは無関係に起こる病気ですが、
噛み合わせが悪い人の場合は顎関節症になるリスクが高く、さらに悪化しやすい傾向があります。
なぜなら、噛み合わせが悪いことで顎関節への負担が多く掛かってしまうからです。
顎関節症が悪化すると顎に痛みを感じるようになりますし、口も開けにくくなります。
さらに全身のバランスが崩れてしまえばその影響で姿勢まで悪くなりますし、
腰などに負担を掛け、それが原因で腰痛を招くことすらあります。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、噛み合わせの悪さによる悪影響についてまとめます。
- 虫歯になりやすくなる :プラークが自然に落ちにくくなる上、歯磨きもしにくいので虫歯のリスクが高まる
- 肩こりや頭痛を引き起こす :噛むときの筋肉の影響で、噛み合わせが悪いと肩こりや頭痛が起きる
- 歯科治療の精度が落ちる :歯が斜めになっていたりデコボコしていたりするため治療がしにくい
- コンプレックスを招く :歯並びの悪さ、顎の変形、顔の輪郭など、どれもコンプレックスを招く要因になる
- 顎関節症になりやすい :噛み合わせの悪さと無関係に起こるが、噛み合わせが悪いと起こりやすい
これら5つのことから、噛み合わせの悪さによる悪影響が分かります。
このように噛み合わせが悪いと様々な悪影響があり、それは口の中だけでなく全身や心にも関わってきます。
このため、たかが噛み合わせの悪さなどとは考えずに、治療して治す必要があるのです。
最も、噛み合わせの悪さの治療は一概にこれとは言えず、何が要因かによって治療方法が異なります。
例えば被せ物の高さに問題あるなら仮歯を使って安定する噛み合わせを確認しなければならないですし、
歯並びの悪さが要因なら矯正治療を視野に入れなければなりません。