大田区大森駅ナカの歯医者さん、大森のよこすか歯科医院です。
今回のテーマは「虫歯を放置して起こること」です。
虫歯を自覚しつつも放置する…残念ながらそういった人がたくさんいるのが事実です。
「治療が怖い」、「忙しく歯科医院に行く時間がない」など、
放置する理由は様々ですがこの際それは関係ありません。
問題なのはどんな理由で放置するのであれ、治療しない限り虫歯菌はなくならないということです。
では虫歯を放置することでどんなことが起こるのか?…ここではその事実をお伝えします。
目次
虫歯を放置して被害を受けるのは自分の歯だけではありません。
自分以外、それも家族や恋人といった大切な人の歯に被害を与えてしまう可能性もあります。
なぜなら、虫歯菌を持った状態だと唾液を介して虫歯菌が人にうつってしまうからです。
最も、虫歯自体がそのまま直接うつるわけではないですが、その要因となる虫歯菌はうつってしまうのです。
唾液を介する行為といえば、キスや食器の共用、歯ブラシの接触などが考えられますね。
いずれも恋人や家族間で行われる行為ですから、自分が虫歯菌を持つことで恋人や家族など、
親しい人に自分の虫歯菌をうつしてしまう可能性があるのです。
虫歯の痛みを感じた…本来ならここで歯科医院に行って治療を受けます。
ではここで放置すればどうなるのでしょうか。その場合、痛みどころか激痛を感じるようになります。
これは歯の神経に虫歯菌が侵入するためで、眠れないほどの激痛に常に覆われます。
つまり、虫歯を放置すればするほどその痛みは大きくなるのです。
また、放置することで増すのは虫歯の痛みだけではありません。
虫歯治療の内容も虫歯の進行に比例して大掛かりで辛い治療になるのです。
少し削るだけすむはずのものが、放置することで神経の除去などの治療が必要になるのです。
歯を失うといえば歯周病を連想しがちですが、虫歯を放置することでも歯を失います。
虫歯は治療しない限り進行を続けますし、末期の段階まで進行すれば歯はボロボロの状態になるでしょう。
また、そこまで進行した虫歯だと治療しても抜歯が必要になることがあるのです。
「虫歯は治療しない限り進行する」、「進行すれば最終的に歯がボロボロになる」、
これらの点から虫歯を放置すれば確実に歯を失うことになります。
もちろん失った歯を取り戻すことはできないため、
歯を失った後は入れ歯やインプラントなどで対応するしかありません。
虫歯菌が歯の根の中に侵入してそれが顎の中に広がると、骨髄が虫歯菌に感染します。
そうなると骨髄炎になり、熱や嘔吐といった体調が続くようになってしまいます。
この場合、最も厄介なのが熱や嘔吐の原因が虫歯菌にあるとは想像できないことです。
例えば実際に熱や嘔吐が起こった場合、大半の人はそれを風邪と判断して内科を受診します。
しかし骨髄炎である以上、処方された風邪薬を飲んでも回復は見込めないのです。
ちなみに骨髄炎を治すには入院して抗生物質を点滴し、骨髄内の細菌を死滅させなければなりません。
虫歯の放置で最も怖いのがこれです。虫歯を放置すると歯がボロボロになりますが、
歯や神経を破壊しても虫歯菌は生き続け、やがて血液に侵入して血管から全身に回ってしまいます。
この時、虫歯菌が脳に回ることで脳梗塞を招き、心臓に回ることで心筋梗塞が起こるのです。
可能性でいえば確かに稀ですから、絶対にそうなるとは断言できません。
しかし起こり得る可能性があるのも事実であり、実際に虫歯を放置したことで死に至った事例もあるのです。
もちろんこの場合の死因は脳梗塞や心筋梗塞ですが、それを招く要因になったのが虫歯の放置です。
いかがでしたか?
最後に、虫歯を放置して起こることについてまとめます。
1. 家族や恋人にうつる :虫歯菌は唾液を介して人にうつるため、自分だけでなく他の人にも被害が及ぶ
2. 激痛を感じる :虫歯の痛みが進行に比例して増す。放置することで神経が虫歯菌に侵されて激痛を感じる
3. 歯を失う :末期段階の虫歯は歯がボロボロになり、治療しても歯を残せない可能性がある
4. 骨髄炎を招く :骨髄炎になると熱や嘔吐などの体調不良に陥り、点滴しなければ治せない
5. 脳梗塞や心筋梗塞を招く :虫歯を放置すると虫歯菌が全身に回り、脳梗塞や心筋梗塞の要因になる
これら5つのことから、虫歯を放置して起こることが分かります。
確かに、歯を削る虫歯治療は誰だって嫌でしょうし、歯科医院に行くのが好きな人はいないでしょう。
しかし、だからと言って虫歯を放置するともっと深刻で辛い状態になるのです。
虫歯が進行するほど治療内容も辛いものになりますし、骨髄炎になれば入院が必要です。
そして何より脳梗塞や心筋梗塞といった命にかかわる病気を招く可能性もあり、
虫歯の放置によって高い代償を支払う結果になってしまうのです。